高い給与を狙う方法を紹介します。誰でも給与は高い方が嬉しいですが、高い給与を狙うには「何らの実績を持つ、代償を負う、リスクを取る」必要があります。また人によって有利・不利がまったく異なるため、自分の状況に応じて最適な道を選択していくのが良いでしょう。

目次
1. 昇格する/管理職(中間管理職含む)になる
会社には役職手当を大きく設定する会社があり、昇格する事で給与アップが狙えます。転職しない場合は、一般的に昇格が最も給与アップに効果があります。昇格基準は業務成果のみではなく会社によって基準が異なります。そのため勤務する会社の状況を確認/分析する必要があります。また人間・職種によっても管理職のタイプが異なるため、自分にあったタイプを見出すのが良いでしょう。参考: 管理職を目指して給与アップ ~6種類の管理職~
昇格の例
- 役職なし450万 → リーダー520万
- 主任700万 → 課長950万
- 課長650万 → 部長1100万
- マネージャー600万 → ゼネラルマネージャー800万
- 副部長600万 → 部長850万
2. 成果を出す
成果を出す事で評価が上がり、給与アップを狙います。ただし一般的に成果で給与が大幅に上がるケースは多くは無く、「マイナス評価を防止する」「役職・職位を上げるかどうかの判断材料」「中長期的には成果が給与に影響する」のような位置付けになります(上がっても少額)。仮に高い成果を出した場合でも評価されなければ効果がなく、また評価が給与に反映されなければ給与は上がりません。成果と給与について具体的な定義がなされていない場合、給与水準が高い会社でない限り、基本的に給与は上がらないでしょう。ただし一部の会社では「歩合制を導入している会社」、「成果を強く給与に反映する会社」が存在し、その場合は成果を出す事で給与アップが狙えます。
成果の位置付け
- マイナス評価を防止する
- 役職・職位を上げるかの判断材料
- 中長期的には成果が給与に影響する
3. 資格取得/スキルアップ
会社によっては資格取得によって手当が付いたり、スキルアップする事で評価され給与に反映される場合があり得ます。「資格取得・スキルアップ」は一般的に「成果」より給与アップ幅は少なく、一切影響しない事もあります。そのため資格取得・スキルアップで給与アップを狙う場合、給与との連動性を確認した方が良いでしょう。ただし「資格・スキル」は他社でも通用しやすいため、転職のための材料としては非常に良いです。
資格・スキルの位置付け
- マイナス評価を防止する
- 中長期的には成果が給与に影響する
- 転職のための材料
4. 転職する(給与水準が高い会社に入社する)
確実性の高い給与アップ方法として「給与水準の高い会社に入社する」があります。給与水準が高いため、比較的簡単に年収を上げられる可能性があります。ただし給与水準が高い会社は高いスキル・能力を求められる傾向があり、入社難易度が高くなります。そのため多くの人では通用しませんが、一部の人にとってはもっとも簡単な給与アップ方法です。
例
- 中小電子機器メーカー → 大手家電メーカー
- 業績が悪い企業 → 高収益企業
- 給与水準が低い業界 → 給与水準が高い業界
5. 転職する(給与が高いポジションで入社する)
給与水準が高くない会社でも、スポット的には高い給与で人を募集をする事があります。責任が重め、または何らかの特殊スキルが求められるポジションです。このケースも多くの人では通用しませんが、一部の人にとっては比較的簡単な給与アップ方法です。参考: 中小でのイレギュラーな高い給与
例
- 課長(現職) → 部長(次の会社)
- 営業(現職) → マーケティング(次の会社)
- デザイナー(現職) → アートディレクター(次の会社)
6. 転職する(給与交渉で高めを提示する)
給与交渉で少しだけ高めな給与を提示することで給与アップできる可能性があります。年収は人ぞれぞれで人により差があるため、やや高めな給与でも異常な事ではありません。実績や根拠などをPRし、やや高めな給与を提示します。給与交渉は、「責任が重め」「特殊スキルが求められる」ほど行いやすく、ごく平均・平均以下では交渉しにくい傾向です。参考: 給与交渉はどうするべきか?
例
- 現職380万で400万を提示する。
- 現職550万で750万を提示する。
- 現職900万で1200万を提示する。
小さい会社の方が給与が上がる可能性もある
一般的に規模が小さい会社の方が給与水準は低くなる傾向がありますが、あくまで傾向であり誰にでも当てはまる事ではありません。平均的に給与水準が低い会社でも「管理職、営業職、専門職」などの一部の人は好待遇のケースがあります。
- 大企業の平社員:550万 → 中小企業 課長:700万
- 大手ウェブサービスのエンジニア:600万 → ベンチャーエンジニア:750万
- 中堅不動産の営業:700万 → 中小の歩合制営業 1100万
- 中堅の雑誌編集者 450万 → 中小の編集兼制作 600万
- 大企業の若手主任:700万 → 知人の会社の取締役:900万
- 大手通信企業の技術研究職:750万 → ネットワーク関連ベンチャーのPM・エンジニア:900万
中小規模の会社は給与交渉しやすい面もある
給与交渉は「自分のスキル・経験」に加え、「自分の希少性」「交渉のしやすさ」も重要です。
会社規模が大きくなれば大抵は会社の給与相場も上がりますが、自分の希少性は下がります。逆に会社規模が小さくなれば給与相場は下がりますが、自分の希少性は上がります。大きな会社では簡単に見つかる人材でも小さな会社では簡単に見つからず、重宝され給与設定が高くなるという状況です。自分の希少性や交渉のしやすさを上手く見い出せれば、高い給与を実現できる可能性があります。
大きな会社 | 小さな会社 | |
---|---|---|
給与水準 | 高め | 低め |
自分の希少性 | ×/△ | 〇/◎ |
ルールの強さ | 強め | 緩め |
また小さい会社では社長や権限を持った取締役がイレギュラーの給与交渉を行うため、大きな会社より制約が少なく交渉をしやすい面もあります。給与水準が低めな点はどうしても不利にはなりますが、希少性をうまくPRし高い給与の実現を目指します。ただし給与水準が低い会社の場合、給与が高い人には高い成果が求められる可能性が高いため注意は必要です。