日系大手IT企業 ~安定重視な人に向いている~

日系大手IT企業について

大規模システム、官公庁などのシステムを請け負うSIer(写真: Unsplash)

日系大手IT企業はシステム請負業・ITサービスなどを主要事業としており、官公庁や大企業の重要かつ大規模なシステムを担います。請け負ったシステム案件は部分的に下請け会社に発注されたり協力会社からの人材を活用し、システムを開発します。国内のシステム会社の中で上位に位置し、大規模案件を束ねる日系大手IT企業はシステムインテグレーター(SIer・エスアイアー)と言います。

日系大手IT企業であれば安定重視な人に向いているでしょう。非常に高い報酬を狙う人には向いていませんがやや高めな給与無理が少ない働き方が出来ます。年功序列のシステムで、目立った成果を出さなくても年を取るたびに給与が上がります。また日系大手IT企業は比較的建設的な社風で保守的な社風でもあります。向き不向きありますが、異常に挑戦的(野心的)な人でなければ会社のメリットを多く感じると思われます。大抵の人が無理が少ない働き方が出来るでしょう。

大企業でも、商社や金融、マスコミ関連はハードワークになる傾向があり、無理をしないといけない可能性があります。また外資系IT企業はスキルや英語力などが求められ、大多数の人に向いているとは言えません。ベンチャー系IT企業は、場合によりやや無理をしないといけない可能性があります。安定重視の人には向いていないと言えるでしょう。(無理をする会社では、上司から高い目標設定がなされ、成果を出す事、スキルアップ、または上司のご機嫌取りなども、場合により必要です。中には体育会系の社風の会社もあります。そのため安定を重視する人ハードワークが一切許容できない人には向きません。) 日系大手IT企業は、比較的建設的な社風のため無理が少ない働き方が出来ます。

向いている人

下記が多数当てはまるもしくはいずれかに非常に強いこだわりがある場合は、日系大手IT企業を目指すのが良いでしょう。

  • 安定重視な人
  • 有名な会社で勤務したい人
  • 無難に仕事をやりたい人
  • やや高めな給与を重視する人
  • まともで無難な人達と働きたい人
  • 年々着実に年収アップしたい人
  • 年功序列的な風土が問題ない人
  • 希望通りではない業務内容や異動を受け入れられる人
  • 人が多数いる環境で働きたい人
  • ルールや会社都合が嫌ではない人
  • 大きな成果を出し巨大組織で上を目指したい人
  • 長く勤める事を前提に役職者を目指し高い給与を狙いたい人

会社の特徴

地域東京圏が中心(または国内の主要都市※)
※地方都市での活動は子会社の場合あり
オフィス大規模な自社の高層ビル、大規模な開発センター
主な株主商社や通信企業、機関投資家
事業の例包括的なITサービス、システム受託、システム保守、
パッケージ開発、データセンター事業
職種の例エンジニア、研究エンジニア、企画運用職、セールス、
セールスエンジニア、コンサルタント、PM、SE
人の特徴プロパー社員(新卒入社)が多い。真面目な人が多い。
技術系職種の人が多い(※PMやコンサル職含む)。
年齢層幅広い。若い人(入社3年以内)から年齢が高い人(50歳など)もいる。
平均勤続年数長い
残業時間少なめ、プロジェクトによる(基本的に無理は少ない)
福利厚生住宅手当(やや多め)・社宅、育休など

給与の特徴

  • 平均的にやや高め。幅広い年齢層・職種で高め。日本の平均年収よりは確実に高い。
  • 役職者が高い。
  • 年功序列的な給与設定。
  • 結果が小さい人・役職に就かない人でも年齢に応じて昇給。

給与体系

査定基準会社の給与テーブルに基づいた業務年数(年功序列)
特徴基本給がやや低め(手当、残業代、賞与が多い)
月給年収の15分割~18分割 程度
給与例例1: 年収650万、月給37万、残業0、賞与200万
例2: 年収870万、月給45万、残業代2万~10万、賞与280万
例3: 年収1000万、月給50万、残業代5万~15万、賞与320万
残業代全額支給、固定残業の場合もあり
退職金日本の大企業水準(多額)

待遇と働きやすさのバランスで見れば大企業は良いですが、自分とのマッチ度を諸々考慮すると常に大企業が良いという事はありません。特に「自分の好みを優先したい、自分の方針を試したい、高い報酬を狙いたい(ハードでも稼ぎたい)、若くても稼ぎたい、特化したスキルを磨きたい」などの場合は、ベンチャーや外資の方がマッチする可能性があります。

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