どの求人からのエントリーが良い?転職はタイミングも重要

どの求人からのエントリーが良い?(写真:Unsplash)

エントリーは人材紹介会社(エージェント)?求人媒体?直応募?

エントリーは人材紹介会社(エージェント)経由が良いのか?求人媒体が良いのか?直応募が良いのか?

同じ採用枠である場合は基本的に求人サービスによって選考の難易度は変わりません。ただし求人サービスによって採用枠が異なる場合は応募方法によって難易度が変わります。応募方法によって何らかの印象が変わり、些細な点で有利・不利が出る可能性はあり得ますが、同じポジションであれば同じ選考難易度になります。

採用枠が同じ場合は難易度は基本的に変わらない

人材紹介会社を利用する会社では、人材紹介会社に依頼している時点で採用コストは許容されている事になります。そのためコストが理由で直応募の選考を優先する事は通常ありません。そして人材紹介に出される採用枠は役割が具体的で敷居もやや高くなっています。そのためマッチする人が採用できれば十分とみなす会社が多いでしょう。

ただし規模が小さい会社では「人材紹介経由」と「直応募」で、各候補者のレベルが同等レベルだった場合は、採用コストを気にして「直応募」を選択するケースはあり得るでしょう。

社長 :「直応募の人はスキルが少し低い事はわかるんだけど、この人でいいんじゃないの?」

採用枠が異なる場合は難易度が変わる

企業の採用活動は求人サービスによって募集職種(役割)を出し分けるのが一般的です。そのため求人サービスによって採用枠が異なり、選考の難易度が変わります。

求人媒体 : 若手系職種、大量採用、求人媒体に適した職種
人材紹介 : 専門職、スキル系職種、責任者
直応募 : 多種多様

似た求人名で各求人サービスに出稿される場合もあり得ますが、役割が異なるため難易度が変わります。求人によっては同一の採用枠か?別の採用枠か?外部からでは判断できない場合があります。


人材紹介 : A事業部の営業 (700万、業務経験条件やや高)
求人媒体A : B事業部の企画営業 (500万、同一業界の若手を想定)
求人媒体B : 若手向けの営業職 (400万~、若手で良い人を想定)
直応募 : 営業 (360万~900万、若手で良い人~管理職候補者を想定)

求人サービスの違いによるありがちなパターン
  • エージェントの求人はスキルが高いため不利だが、媒体の求人は敷居が低く通過できる。
  • 媒体の求人は職種・スキルがマッチしないので見送りとなる可能性があるが、エージェントの求人は職種・スキルがマッチするため通過できる。
  • エージェントの求人はA事業部の採用。媒体の求人はB事業部の求人。似た職種だが選考基準が異なり、有利・不利が出る。
  • 直応募のオープンポジションで応募したが、人事担当者から適切な部署に案内されず見送りとなる。

同じ企業でも採用難易度は異なる

既出のとおり、同じ企業の採用でも求人の採用難易度は異なります。主に下記のような難易度の違いがあります。

職種・部門によって難易度が異なる

職種・部門によっても難易度がまったく異なります。


・専門職の難易度は低いが、事業系職種の難易度は高い。
・同一職級で同一職種だが部門が違うため、難易度が低い。

タイミングによって難易度が異なる

例えば「昨年は50名採用したが今年は5名に絞る」「先月は積極募集してなかったが、欠員が発生し積極募集中となった」のように、時期により難易度が変わります。

新卒と転職では難易度が異なる

新卒入社と転職入社の難易度も異なります。新卒入社がの方が入りやすい会社もあれば、転職入社の方が入りやすい会社もあり、様々です。

面接官によって難易度がやや変わる

選考は人である面接官が判断します。そのため人によって判断が分かれ、難易度がやや変動します。

面接官の判断の差
A面接官 : 「スキルがあり、人間性にも優れた人物です。」
B面接官 : 「小難しい話が多いですが、恐らく問題ないでしょう。」
C面接官 : 「優秀な点は認めるものの、周囲とうまくやっていけるイメージが持てません。」

転職は入り方とタイミングが重要。入社時の配属部署は非常に重要。

転職は入り方とタイミングが非常に重要となる(写真:Unsplash)

転職は、入り方によって部署や役割(ポジション)が決まり、その後の昇給・昇格にも強く影響します。いくら有能な人材でも自分の能力を生かせないポジションに配属されたら力を発揮できません。自分の能力を最大限生かせる求人(採用枠)を見つけ、良い入り方をするのがお奨めです。


・高収益の事業部に入社でき、評価やボーナスが良い。
・管理職候補者として入社したため、入社半年後に管理職に昇格した。
・専門職で入社したため、一律ベースアップの対象となり昇給した。
・B事業部に入社したため、A事業部の人達より評価が低い。

タイミングの違いで大きな違いが出る可能性がある

転職はタイミングが重要です。タイミングの違いでまったく状況が変わる可能性があり、状況は刻々と変化します。タイミングを見極めて転職するのが良いでしょう。

タイミングの違いの影響

  • 少数職種で欠員が出て、1名の採用枠で採用された。
  • 新規事業や特定職種の採用に力を入れている時期のため採用される。
  • 入社後に部門長で欠員が出て、運よく抜擢され昇格ができた。
  • 会社の方針が変わり選考方法も変更され、以前より入社が難しくなる。

機会を逃すと・・・

面接官
「まずは480程度でお願いします。」
転職者
半年後、業績悪化で賞与が減り470万程度になる。再度同じ会社に選考を依頼する。
転職者
「該当のポジションは今も増強中ですが現状メンバーのバランスから考え、450万程度でお願い致します。」
面接官
「700はOKですがプロジェクトリーダーをお願いできますか?マネージメント要素は少なめでメンバーへの模範的な存在と考えて下さい。」
転職者
「マネージメントが少しでも発生するポジションはキャリアとして考えていないため、お見送りでお願いします。」
転職者
半年後。転職せず勤務を続ける。
現職の管理者
「現状の650万程度だとマネージメントでの成果も欲しいので、今期からマネージメント成果も査定対象とします。」
面接官
「マーケティングチームでの採用は見送りですが、セールスチームとしては歓迎です。検討お願いします。」
転職者
「セールスでは考えていないため、一旦検討させて下さい。」
転職者
2週間後。「やはりセールスチームに興味があります。選考お願いします。」
面接官
「大変申し訳ありません。確定しそうな方がいるため、本件はお見送りでお願いします。」

難易度が低い求人で入社し、異動を狙う道

難易度が低い求人で入社し、入社後に異動することでキャリアアップする人がわずかに存在します。流れとしては敷居が低いポジションで入社し、成果を出しながら希望の異動先の業務の勉強を継続します。そして人間関係・信頼関係を築き、タイミングを狙って異動希望を出す流れです。部署異動・職種変更は簡単な事ではありませんが、「希望のポジションでの通常入社は難しいものの、異動であれば希望のポジションに就くケース」がわずかにあります。

 

例 サポート職からエンジニア職

  1. サポート・テスターで入社する。
  2. 技術の勉強と人間関係構築を進める。
  3. エンジニア部門への異動希望を出す。
  4. 異動の面接が行われる。(人間関係・信頼関係、スキルクリアが重要)
  5. エンジニア部門へ異動。給与は据え置き。
  6. 強みを業務で積極的に出す。
  7. 半年後、周囲から実績が認められ給与が大幅アップ。