ITエンジニアの主な性格(人間のタイプ)を紹介します。
ステレオタイプ的な判断には偏見が生まれる可能性があり、鵜呑みにはせず参考程度と考えて下さい。
はじめに
性格は周囲の人間タイプ、スキルや成果による人間関係などで変動します。根底の性格が短期間で変わることはありませんが、周囲の人間タイプが変わる事により、表に出る性格が変わる可能性があります。また一見マイナスに感じる性格でも成果は大きい場合もあり得ます。
性格変動の例
- 精度が求められる仕事を長年担う事で繊細な性格に変わる。
- 十分な成果が出ていないため、性格が穏やかになる。
- 周囲につられ、意識高い系発言が多くなる。
ITエンジニアの性格についての特有事情
ITエンジニアは一般的な職種と比較し、下記のような環境の特徴があります。
- 外部の人とのコミュニケーションが少なく、素の性格が出やすい
- 仕事で細かい作業や精度が求められる場合が多い
- 職種として売り手市場のため、会社の強制がやや少ない
おおまかな性格
真面目で落ち着いた人が多い
ITエンジニアは真面目で落ち着いた人が多いです。特にシステム企業ではこの傾向が強くなります。(会社の影響が強く、個人の素が出ていない可能性もあります)。
雑な人は非常に少ない(不向き)
ITエンジニアは雑な人は非常に少ない傾向です。やや雑な人でも技術力が高ければ生きていける可能性はありますが技術力が無く雑な人の場合、基本的に担える仕事はありません。そのためエンジニア職で生きていくのは難しいでしょう。
精神論の人は少ない
事業系職種の一部では具体案がなく精神論の人がいますが、エンジニア職では少ないです。これはITエンジニアは合理的な考えが背景にあり「頑張りでなんとかする」「気合いで乗り越える」のような曖昧な事やリテラシーが低そうな事を嫌うためです。
ITエンジニアでよくある性格(人間タイプ)
真面目な人
とにかく真面目という人です。真面目な人でもスキルのレベル感は様々であり、真面目な方が成果やレベルが高いという事はありません(真面目そうな人でも意外とミスが多いなどの場合もあります)。真面目な人は地味な仕事でもサボらずに着々と進めます。また真面目で強気な人の場合、高い目標でも忠実に沿う可能性があり本人のみならず周辺の人にも負担がかかる可能性があります。またスキルが低く真面目な人の中には自分の”レベル感”に失望し、不安などから憂鬱な状態になってしまう人もいるでしょう。
奥手な人・おとなしい人
奥手な性格で自分から行動などはせず、基本的には受け身で奥手な性格の人です。奥手で消極的な性格でもスキルは非常に高く、貢献度合いが大きい人はいます。また成果も性格通りの人もいます。
敏感・細かい人
些細な事にも敏感で細かい人です。エンジニア業務は細かい仕事が多く、細部に気を払える人が向いている一面があります。
ゆるい人
ゆるい人です。仕事のスタンスが緩く「時間を守らない」「朝が遅い」「仕事も緩め」などの傾向があります。仕事に積極的とは言えませんが、ゆるくても特定分野のスキルや業務経験が豊富な人はいます。
規則正しい人
様々な事を規則正しく実施する人です。ルールをしっかり守ります。中にはルールや手順だけに気を払い、臨機応変に対応する事や成果を出す事には向いていない人もいます。
優秀な人
優秀な人です。地頭が良く、非技術業務含め全般的に質が高い人です。優秀な人が仕事をすれば必ず一定以上の成果がでますが、エンジニア業務は様々な要素があり複雑であり分野別の知見が必要です。そのため優秀な人が常に一番高い成果を出すとは限りません。また優秀でも成果の質を非常に重視する人の場合、成果が出るまで時間がかかり成果が低いように見える場合もあるでしょう。
権威的になる人
自分の仕事上の役割に便乗し権威的になる人です。(例:上位職、チェック職、ルールやポリシーを取り扱う職種) 例えば非常に些細な問題でも「会社が決めたルールです。問題があるので至急改善して下さい。」「セキュリティ担当として見過ごせないので、今後十分気を付けてください。」のように権威的な指示をする人です。またリテラシーが低い人に過剰に権威的な態度をとる人もいます。
反発・あまのじゃく気質・逆切れしやすい人
ITエンジニアには反発・あまのじゃく気質・逆切れしやすい人も多いです。「なんでこの手順でやる必要があるんですか?」「やる意味ありますか?」「ダメでしょっ」などと比較的反発的な意見を出すタイプです。意味のある意見もあれば合理的な理由がなく、自分の保守が理由になっている場合もあるでしょう。また単に面白がって発言しているだけの場合もあり得ます。
オレオレ的な人
自分の成果や知識を過剰にPRするオレオレ的な人もいます。とにかく自分の事を中心に考え、自慢をしたり自分の立場を上げようとする人です。
ビッグマウスな人・意識高い系
誇張表現が多く大口を叩く人です。「〇〇〇はやるべきですよね」というわりには実態は大したことが無い、実は実績は不十分など口だけが達者な人です。ベンチャーでは上下関係が弱く、特に若い人に多い印象です。
個人主義の人
個人主義で集団主義に振り回されにくい人です。エンジニアが働く環境は転職者が多かったり、契約形態も様々(雇用条件や雇用形態が異なる)です。そのため”一緒くた”になりにくく、個人主義な人もある程度います。仕事とプライベートが完全に分離しており職場でフランクな会話を一切しません(社員であっても業務委託の人のような感覚です)。 「集団主義思考の組織」では「個人主義の人」を嫌う人もいますが「成果が低い集団主義の人」と「成果が高い個人主義の人」の比較になれば良し悪しは一目瞭然です。
合理的に詰める人
エンジニアの中には周辺の人を詰めるタイプもいます。エンジニアの場合は合理的に詰めるため、拒否しにくくなり受け手にとっては厄介に感じる人もいるでしょう。またフラットな組織の場合、上下関係なく合理的に詰める人もいるでしょう。合理的に詰める事で良い結果(緩すぎる人の改善など)となる場合もあれば、逆に本人の自己満だけに終わることもあります。
合理的に自分を正当化する人
ミスや悪い行為を正当化するタイプです。合理的に自分を正当化するため、本来は”誤り”を受け入れるべき場合でも正当化されてしまう可能性があります。
現実主義者の人
現実性を重視する人です。無用な会議や無謀な事柄を嫌い計画的で粛々と進めます。淡々としており良い場合は全般的に効率が良いです。
遊ぶ人・ふざける人・悪ノリする人
やや遊んだり、ふざける人、悪ノリする人です。システム名に自分の好きな名前をつけたり、社内用資料や外部向け資料(勉強会など)に、やや遊んだ内容を入れるなどです。また業務の隙間で玩具で遊んだり、ゲームをやる人もわずかにいます。遊んだりふざけているように見えても成果は良い場合があります。会社で”ふざける”のは旧来型企業の一般的な仕事の人は違和感を感じるかもしれません。
クセが非常に強い人・変わり者
クセが非常に強い人・変わり者の人です。反応や言動、関心を持つ事柄が普通の人とは大分違う人です。クセが強く周囲から敬遠される人もいるでしょう。クセが非常に強い人は企業の価値観を強制する会社には向いておらず、多様性を許容する会社や成果主義の会社に向いているでしょう。
非常識な人
一般社会人からすると非常識な人です。非常識な点としては服装などの些細な点から会話・言動、スタンス、行動など様々です。非常識度合いが軽微な場合もあれば深刻な場合もあります。エンジニアの場合、人手不足の状況のため、成果だけを重視する会社が存在し、非常識な人でも重宝される場合があります。
賢者的な人
「優秀、専門性が高い、経験豊富、無欲(そこまで高くない)」などの要素を持つ賢者的な人がわずかにいます。高い能力と経験を持ち合わせ、しっかりとしたプロセスで進めます。売り手中の売り手人材と言えますが、地味な存在の場合もあるでしょう。
性格パターンが混ざった人がいる
人の性格は単純には考えられず、性格パターンが混ざった人がいます。
敏感・細かく反発気味な人
奥手で優秀な人
依頼さえすれば大抵のことは解決してくれる権威的で合理的に自分を正当化する人
自分のメリット・立場の事ばかり考えている会社・部署の性格(風土)となっている場合がある
似たような人達が多数いる組織では会社や部門の性格(風土)になっている場合もあります。
真面目な風土
「真面目な人」が多い場合、組織が全体的に真面目になり、プロセス重視、質重視、かつ保守的になる可能性があります。システム企業ではありがちでしょう。
おとなしい風土
「奥手な人・おとなしい人」が多い場合は全体的にもおとなくしくなりますが、おとなしい人通しで気が合い、意外と話す人も現れるでしょう。
自由でゆるい風土
「クセが非常に強い人・変わり者、遊ぶ人・ふざける人・悪ノリする人」がある程度いる場合、自由で緩めの社風の可能性があります。ただし自由に見える風土でも、成果が低い人は苦しい思いをする可能性はあり得ます。
詰める風土
「合理的に詰める人、ビッグマウスな人・意識高い系」が多い場合、詰める風土となります。高い目標を設定する傾向のある組織でありがちです。
カオスで衝突が多い風土
「オレオレ的な人、ビッグマウスな人・意識高い系、クセが非常に強い人・変わり者、権威的になる人」が多い場合、カオスで衝突が多い風土になります。自由な小規模ベンチャーやフラットかつ成果主義の会社などであり得るでしょう。
堅実な風土
「真面目な人、規則正しい人、優秀な人」が多い場合、堅実な風土になります。建設的で適度な協力体制があり、ほどよい監視(観察)もあるため個人の身勝手さはでにくいでしょう。