ITエンジニアの企業タイプ・給与水準別の傾向

ITエンジニアについて、企業タイプ別・給与水準別の各種傾向を簡単に説明します。

企業タイプ別の傾向

企業タイプ別の傾向です。

ITエンジニア職の傾向は多種多様で複雑(写真:Unsplash)

大企業(SIer等)

特徴的な人柄 まじめ・堅実、優秀系
ビジネススキル 必要な場合あり
工程 上流工程スキル
技術力 中~高
基礎能力 中~高
高い給与 △~〇
入社に有利な年齢 新卒

中小(中堅)システム企業

特徴的な人柄 まじめ・堅実
ビジネススキル 必要な場合あり
工程 下流工程スキル、(上流工程スキル)
技術力 低~高
基礎能力 低~高
高い給与 ×~〇
入社に有利な年齢 新卒、20代、(30代)

大規模ベンチャー

特徴的な人柄 意識高い系、優秀系、個人主義
ビジネススキル 基本問われない
工程 下流工程スキル、(上流工程スキル)
技術力 中~高
高い給与 △~〇(◎)
基礎能力 中~高
入社に有利な年齢 新卒、20代、(30代)

中小ベンチャー

特徴的な人柄 若め、意識高い系、多種多様(社風による)
ビジネススキル 基本問われない
工程 下流工程スキル
技術力 低~高
高い給与 ×~〇
基礎能力 低~高
入社に有利な年齢 新卒、20代、(30代)

外資系企業

特徴的な人柄 意識高い系、優秀系、個人主義
ビジネススキル 基本問われない
工程 下流工程スキル
技術力
高い給与 〇~◎
基礎能力 中~高
入社に有利な年齢 (新卒)、20代、30代

給与水準別の傾向

給与水準別の傾向です。

高い層 (給与水準: 1000万~2000万以上)

高い層の人は、技術のリード、マネージメント、高い専門性・アウトプットなどが求めらるでしょう。非常に優秀であれば年齢ではなく実力でしっかり評価してくれる会社がお奨めです。

人の例
  • テック企業等で非常に専門性の高い業務が出来る人(年齢問わず)
  • 外資系企業で専門性/成果が高い人
  • CTO, VP of Engineeringなどの役職系エンジニア
オススメの企業タイプ
  • 有名IT企業
  • 外資系本社、外資系日本法人
  • テック企業の重要ポジション
オススメしない企業タイプ
  • 技術を理解できない企業
  • 過度なストレスがある企業
  • 年齢、業務経験年数だけで判定する企業

やや高い層 (給与水準: 700万~900万代)

平均よりやや高い層です。企業の給与は成果が高い優秀な人でも青天井に上昇するわけではありません。上限や厚い壁が存在します。そのため優秀で実績が大きい人でもこの辺が上限の場合があります。

人の例
  • システム会社で長年勤務している人
  • エンジニアリング分野で優秀な人 (会社規模、年齢問わず)
  • 規模がある程度以上のプロジェクトマネージメント職の人
  • 技術チームのマネージメント職の人
  • メガベンチャーなど有名サービスのエンジニア
オススメの企業タイプ
  • SIer
  • 有名IT企業、中堅IT企業、中小IT企業の一部
  • 外資系日本法人
オススメしない企業タイプ
  • 技術を理解できない企業
  • 労働時間が長いため給与水準が高い企業

中間層 (給与水準: 500万~600万代)

エンジニアの中間層です。会社によって違いが大きいため普通を示す事は容易ではありませんが500万、600万前後はよく聞く水準です。「エンジニアの平均が500万、600万程度では安すぎる」と言う人もいるかもしれませんが中小含めると様々な会社が存在し平均的には高くはありません。

人の例
  • 20代半ば~30代
  • 中堅IT企業、中小IT企業の一部
  • システム会社、自社サービス、その他多種多様
オススメの企業タイプ
  • 可能性多数
オススメしない企業タイプ
  • 技術を理解できない企業
  • スキルアップとは無縁の企業

やや低い層 (給与水準: 300万~400万代)

業務経験が少なければ低めなのは当然です。ほとんどの人は若い時期に300万前後など低めの給与水準を経験するでしょう。会社によっては20代半ばで300万程度の会社も存在しますし、年齢が上がっても給与が低い状態が続く場合もあります。給与がすべてではありませんがスキルが高いのに給与が低すぎる場合は転職を検討しても良いでしょう。

人の例
  • 若い人(20代前半)
  • スキルや実績が低い人
  • ゆったり業務をやりたい人
  • 他職種から転向した人
オススメの企業タイプ
  • 可能性多数
  • 自分好みで働ける会社
オススメしない企業タイプ
  • スキルアップとは無縁の企業
  • 評価基準が無い企業、雑な企業

低い層 (給与水準: 200万代)

エンジニアでも200万代など低い層の人もいます。主に中小企業の一部の新卒入社、零細企業の未経験入社などの人が主です。仕事で得られるメリットは給与のみではありませんが、業務経験を積んでも昇給せず割に合わない場合は転職がお奨めです。

人の例
  • スキルや実績が低い人
  • 零細企業にて未経験入社の人
  • 時短勤務、アルバイトなど特別条件が必須の人
オススメの企業タイプ
  • 可能性多数
  • 自分好みで働ける会社
オススメしない企業タイプ
  • 割に合わなすぎる企業

優秀な若手には美味しい職種

成果の高いITエンジニアは様々な企業から非常に強いニーズがあります。成果さえ出せば年齢・学歴に関係なく高い報酬を支払う企業も存在します。人がまったく集まらないため成果以外の条件が緩くなり、若い人は年齢のわりに高い報酬を狙うチャンスがあります。(例:20代半ばで1000万 等)

具体的には下記のような人に可能性があります。

  • 1社目がテック企業や外資系企業などで元々高めな人が転職し待遇をさらに上げた人
  • 企業側が求める特殊な専門分野に明るく対応できる人(例:データ関連、AI関連 等)
  • github等の公開の場で技術力が高いとされている人(やや人気のある人)
  • フリーランスで活動しており企業側からのオファーで採用された人